【d!】不良を買い取りました！

19話 ページ19

生徒指導室

tn「さて、まずお前の身だしなみやな」
tn「不良の見た目は、どうにかならんのか」

「すんません」
「いつかなおします」

tn「…」

ヘコヘコと謝り、いかにも
帰りたそうなこいつ。反省の色なし
てか何が悪いのかも理解してない

tn「せめて髪型治せ」
tn「ダサいぞ」

「…そりゃ、そうっすわ」
「んで話ってそれだけ？」

tn「…その態度も。先生たちにはちゃんとした敬語」
「はーい」

tn「…」

すごく分からせってやつをしたい。
拳を強く握りながら本題を
なんとか告げる。

瞬間、Aは驚いた顔、めんどくさい顔
イラついた顔とコロコロ変え
あの余裕がなさそうに見えた



tn「お前、めったに体育出たことないよな」
tn「体操服あるんか？」
tn「てか、制服ボロいよな」
tn「…失礼承知で聞くんやけど」

tn「親御さん、何してるん」

「…」

ドンッ!

tn「！…」

Aの膝か太ももが
ボロい机を壊す勢いで、登りあがった

衝撃で固まった俺を睨んで、
無断で帰ろうとするこいつの
腕をつかもうとしたが


あまりにも細くて、
折ってしまうという恐怖でできひん

「…」
tn「A、なんかあるんやろ」
tn「先生に言ってくれ。対処する」
tn「お前だけじゃ解決できひんことも…」

「…」
「俺を抱けます？」

tn「は、はぁ？！なにゆってんねん!」

「…口ばっかりですね、センセーって」




tn「…」

Aは、言い残して消えていった。
…あいつにとってそれだけの覚悟があるか
と俺に確認するつもりだったのだろう

…

口だけばっかりちゃうわ、
俺は…ちゃんと…

tn「…だ、だ、…、だ、…」

どーてぃの俺が抱いたら
社会的にダメだし、Aを
怪我させるかもしれへん

…


───
2-2


zm「あれ、あいつやん」
rbr「あ、教科書返さなきゃ！」

zm「…」

ロボロは、教科書とお礼のお菓子を
もってあいつのところにかけて言った

瞬間、クラスメートの視線が冷たく
痛いものに感じる。友達がおらんと

おれは、常に指をさされた気分になる


なんでお前がおるの？
おまえなんて消えればいい

お前なんて、ただのアタオカやん

あの不良のほうがもっとええよな


zm「ｯ…」




rbr「A、！」
「…えっと、」

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