俺の嫁は貯金ができない。 ページ11
ピンポーン
向「はーい」
人見知りを拗らせてるAちゃんの代わりにインターホンが鳴ったら絶対に俺が出る我が家の暗黙のルール。
向「ありがとうございまーす!…またあの子は何をポチったんや…」
Aちゃんは物欲が高い。高級ブランドとかは興味ないらしいけど1話読んでハマった漫画があれば出てる巻を一気に買いそろえたり、可愛いと思ったぬいぐるみとかクッションとかをすぐにポチポチしちゃう。おかげでAちゃんの仕事部屋は仕事部屋やのに壁一面を本棚にされて漫画や小説がびっしりで、床には大小様々なぬいぐるみたちが並べられてる。
向「Aちゃん?入るよ〜」
『康二くんどうしたん?』
向「荷物届いたけど…今度は何を買ったん?」
『あ!届いた〜!これねハシビロコウのぬいぐるみやねん!』
向「ハシビロコウ」
またチョイスが渋い。
意気揚々とダンボールを開けて真空された状態のハシビロコウぬいぐるみを取り出すAちゃん。サンタからプレゼントもらった子どもみたいにはしゃいでるw
向「わりと大きいししっかりしてるけどいくらやったん?」
『んーっと…4000円くらい』
向「この前6000円の熊買ってなかった?」
『うん!この子!!』
向「まだ今月1週間しか経ってないけどお小遣い大丈夫?」
『大丈夫!今月は友達と出かける予定もないし!』
Aちゃんはあればある分だけお金を使っちゃうふっかさんタイプ。
生活費とか自分のお店の材料費とかの私欲で使ったらアカン分はちゃんと分けててそれを除いた分を自分のお小遣いにしてる。余ったら貯金するって決めてるらしいけど余った試しがない。
だから俺がAちゃんの売上げからお小遣い分になるはずのお金から先に貯金用の金額を避けてAちゃんにお小遣いをあげてるけど、お小遣いが足りんくなったらちゃっかり俺が避けてるAちゃん貯金からちまちま引き出してるからこれもそんな貯まってないねんなw
『今月は康二くんがしてくれてる貯金口座から引き落とさず、尚且つ自分でも預け入れできるようにお小遣いちょっとでも残すねん!』
向「できんのw?」
『気持ちだけはある!』
向「気持ちだけw」
毎月言ってるから今回も多分ギリギリまで使っちゃうんやろうなぁw
向「今月はなんぼ残りましたか?」
『…230円』
向「貯金箱買うw?」
その日から月末のAちゃん小銭貯金が始まったw
『カオナシ貯金箱!』
向「だからチョイス!!」
830人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2023年10月12日 23時