俺の嫁は言葉がたりん。 ページ47
[実家に帰ります。A]
家に帰ると家全体が暗く、リビングの机にぽつんと置かれてる走る書きの置き手紙にそう書いてた。
向「え…なんで?」
また何かの悪戯かと思って家中を探してもAちゃんはおらんくて…連絡入れても既読は付かんし電話をしたら電源は切れてる。
向「ど、どうしよう…迎えに行く?…いやでも迎えに行って断られたりしたら?明日も朝早いし俺はそのままAちゃん諦めて1度は帰らなあかん……え、無理」
どれだけ自問自答してもAちゃんが出て行った理由がわからん。
昨日まで…いや今日の朝まで普通にいつも通り過ごしてたのに…
視界がどんどんボヤけてきて思わずメンバーに連絡した。
メンバーからは既読はつくのに誰も返事してくれんくてさらに泣けてきた時インターホンが鳴りモニターを見るとメンバーがモニター内に写ってた。
阿「え、どういう事?」
佐「Aちゃんに連絡入れてんだけど俺も返事も既読もつかない」
岩「何したの」
舘「Aちゃんの荷物もないの?」
向「荷物…」
舘さんの言葉でAちゃんの仕事部屋を見に行くと大事な仕事用具もお気に入りのぬいぐるみも全部そのまま残ってた。
向「ある…」
目「これ本当に実家帰ったの?」
渡「でも書き置きあるし連絡つかないんだろ?」
深「後日取りにくるパターン?」
向「うぅ…」
ラ「ふっかさん最低」
深「ごめんて!」
一瞬だけ希望が見えたのにしょっぴーとふっかさんの言葉で振り出しに戻った。
皆が来てくれて心細いのはマシになったけどAちゃんが家におらんことが未だに信じられへん。
向「Aちゃん…」
阿「康二!Aちゃんから電話!」
向「!?も、もしもし!?」
《あ、康二くん?おかえり〜》
向「ただいま…じゃなくて!何で急に実家帰るって…帰ってきてよ…」
《?明日には帰るよ》
向「へ?」
《何かお父さんが入院とかいうから慌てて帰ったらギックリ腰やって〜w》
向「置き手紙で…電話でんし…」
《お母さんと電話しながら出てきたからとりあえず置き手紙して…LINEしよう思ってんけど充電なくなっちゃってw》
向「…もぉ〜!早よ明日帰ってきて!お義父さんにお大事にって言っといて!」
《はーい。ご飯冷蔵庫に入ってるからそれ食べてね》
ただの帰省…なんて紛らわしい…。
向「お騒がせしました」
佐「よかったじゃんw」
ラ「マジAさんツボすぎるw」
置き手紙するならもっとちゃんと詳細を書いてほしいけど…
向「出て行ってなくてよかったぁ…」
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作成日時:2023年10月12日 23時