．ut side ページ27
あと四日後には春休み
待ちに待ったイベントに脳内は幸せホルモンで埋め尽くされていた
Aちゃんから海の許可も得て、シャオロンとは日程調整をして。
幸せという4文字が今の俺にはあった。
Aちゃんに会える、春休み中にも彼女に会えるのだ
それ以上に嬉しいことはない
るんるん気分でいつもより早く家をでた。
軽い足どりで教室につくと案の定人の姿はない
誰もいない教室には朝練をする部活動生の声や換気扇のような機械音が鳴り響いていた
トイレにでも行ってゲームするか。
と席を立ち上がり、長い廊下を１人で進む
いつも苦痛なこの時間が今はとても楽しい。
はやく春休みになってほしい、Aちゃんに会いたい
欲を言うなら付き合いたい。でもそれはきっと叶わない。
叶いたくない。
Aちゃんはロボロと居る時が一番幸せそうな顔をする。
それがAちゃんの幸せなら俺は何もできない
二人を応援するしか道はない
「〜〜〜………」
(…？)
空き教室の前を通った時、かすかに誰か人の声が聞こえた。
ボソボソと聞こえるそれに俺は無意識に耳を傾けてしまう。
誰か、なんて声を聞いた途端わかってしまって、耳を傾けたことをひどく後悔した。
「ろ、ロボロくん…だめだよ、」
透き通るその可愛い声。間違えるわけがない。
Aちゃんだ。
ロボロと二人で空き教室で何してるん、と聞きたいが今は開けるタイミングではないと本能がそう感じた
かすかなリップ音が嫌でも耳に届く
甘い、初めてきくAの声だって。
「……なんで、」
なんで隣が俺じゃないん？
高校に入ってアタックしてたら何かが変わってた？
好きだと自覚した時に告白しておけば変わった？
そんなわけない。ロボロがここに入学して、Aちゃんもここに入学して。
その時点でこうなる運命だったってわかってる。
「…あっ、………だめっ。ロボロくんっ、人来ちゃう…」
右手がチクっと傷んだ。
手のひらから血が滲んでいる
無意識に拳を握りすぎて爪が食い込んだらしい。
痛むまで気づかなかった
(……手ぇ、洗わなあかん)
それをこの場から逃げる口実にした。
そうしなければ俺の心がもたない。
扉を開けてやればよかった。蹴ってやればよかった
そう後悔しても、きっとあの場で思ってても今の俺にそれが出来るとは思わない
黒いモヤモヤが渦になって体中をかき混ぜる感覚に陥った。
続く
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ウルフ・レト(プロフ) - 名無し77さん» 前半に女々しくしすぎちゃったので後半はカッコいいﾛﾛﾛさんを楽しんでもらいたくて…！二人の甘々な関係性がこれからどうなっていくのか楽しみにしててください！コメントありがとうございます！ (3月28日 20時) (
レス) @page15 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
名無し77 - いやぁ〜…彼女に対して余裕そうなﾛﾛﾛさんが好きすぎて辛いです😢😢付き合ってからのお互い甘々な感じ大好きです！！これからも作品更新頑張ってください！！！応援しております！！ (3月27日 12時) (レス) @page14 id: ba9094052f (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 小豆さん» わあ…！ありがとうございます！！私もその場面書いてて楽しかったのでそう言ってもらえるとすごく嬉しいです笑！どうぞ最後まで楽しんでいってください！ (3月21日 15時) (レス) @page9 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - めっちゃ遅くなりましたが続編おめでとうございます!癖に百発百中って感じです!正直rbrくんに首を絞められたのが一番興奮しました。これからも頑張って下さい!! (3月20日 19時) (レス) id: a88cfbd51d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウルフ・レト | 作成日時：2024年3月7日 14時
